情報量が多すぎる。
1.日本国防災庁科学特別捜査隊(JAPAN DPA SSSP)
防災庁という架空組織が自衛隊と行動を共にしており、ウルトラマンに変身すると思しき男のドッグタグには"JAPAN DPA SSSP"の文字がある。DPAは防災庁を英訳して"Disaster Preservation Agency"の略と思われ、SSSPは言うまでもなく科特隊/科学特捜隊/科学特別捜査隊、"Science Special Search Party"である。
近年の続発する自然災害への反省から防災庁を作ろうという動きはGoogle検索する限りないでもないらしい。怪獣が前提にあるならMM9(山本弘)のような世界観になるし、前提にないなら豪雨や震災の対応を一元化するための組織と考えられる。
なお、自衛隊の災害派遣を要請できるのは「都道府県知事」「海上保安庁長官」「管区海上保安本部長」「空港事務所長」、災害派遣要請の要求ができるのは「市区町村長」とされている。『シン・ウルトラマン』における防災庁は「要請」「要請の要求」いずれかの権限を付与された組織になるのだろう。
科特隊の位置づけだが、現行の仕組みを参照するに、「内閣府 防災担当」がまずあり、水害は「国土交通省 水管理・国土保全局」、地震は「文部科学省 地震調査研究推進本部」があるようだ。キービジュアルの装備にスーパーガンがなく、予告編に登場する隊員がスーツ姿でヘルメットを被らないところから見るに、おそらくこれらの機能を統合した、防災庁下に設置された調査組織になるのだろう。しかし、そう考えるとなぜ斎藤工が拳銃を持っているのかが謎であり、答えとして侵略宇宙人の存在を仮定したくなる。ブレザーを脱いだらオレンジの戦闘服が出てきてもいいんですよ。
2.自衛隊車両のナンバー
またシン・ゴジラのプレジャーボートの番号みたいな小ネタか~~? と思いきやこれはそうでもないらしい。
一枚目を拡大。
陸上自衛隊練馬駐屯地の第1偵察隊の車両に、まさに25-2323という番号の車両(87式偵察警戒車)があるらしい。ツイッターで知った。ツイッターには世界の真実が書かれている。
3.警察
彼らは何に殺到しているのだろう。ウルトラマンになった男だろうか、それとも侵略宇宙人だろうか。機動隊の銃器対策部隊と思われる。
4.レヴィ=ストロース『野生の思考』
今回の瞠目点。未開文明の中にも科学文明と同等の論理が息づいているとし、転じて科学文明第一主義を戒めたレヴィ=ストロースの著作が登場している。これは恐らく、ウルトラマンがなぜ地球人という低級な生物を愛したのかを分析したものと思われる。
ちなみに読んでない。2016年だかに放送された100分de名著のテキスト買おうね。Kindleになってないから紙を買うといいよ、NHK公式で送料100円で買えるよ(買った)。
4.小ネタ、パナソニックのLet'snote
またお前かレッツノート(尾頭ヒロミ以来5年ぶり、色違い)はともかく、こういうのを待ってた。右にサンダーバード2号が2つとペネロープ号が見える。
手前側のサンダーバード2号は脚が金、側部丸であるため、ARE GO版ではない。1/144と思われる相当な大きさから、2005年頃にタカラから発売されたらしい「フルアクション 1/144 サンダーバード2号」ではないだろうか。奥はわからない。サイズ的には特撮リボルテックのサンダーバード2号に見えるが、もしも自分がレイアウトを考えるならARE GO版も一緒に置く。どちらもちゃんと4号を発進させていることに、自宅で所狭しとおもちゃを飾ってる人間の発想を感じる。
ペネロープ号も随分と大きい。調べてみると、AMIEというメーカーから2014年に1/18のペネロープ号が発売されていたようだ。たぶんこれでしょう。
とはいえ、歴史と伝統のサンダーバード。プラモもあり、塗装や改造をされていたらおしまいである。コレクターなら日本国内では到底手に入らない数十年前の品を持ち出してきてもおかしくない。私の実家にも30年くらい前(!)にイギリスで売ってた(!!)サンダーバード1~5号のダイキャストモデル(!!!)がある。クローズアップショットがない限り特定は困難を極めるだろう。
左側のPC壁紙は初見ではわかりかねたが、信頼できるスジから教えてもらったところによると、マイティジャックらしい。
これも5年ぶりだ。
5.やっぱり宇宙人出るんじゃないですか?
顔がいい。顔が良すぎて誰に銃を向けているのか気にならなくなってくる。絶対助手席にメフィラス星人とか座ってるよ。
6.怪獣に気を取られる
怪獣だけじゃなくて家屋が結構CGだし、俯瞰の方は背景全部CGじゃねえかって気がする。ツノのリレー発光は『巨神兵東京に現わる』にもあった。
7.パナソニックのToughBook
おまたせいつもの過酷環境用PC(5年ぶり)。
なお、ウルトラマンZはGetacだった。
8.ウラン怪獣とタイベック
放射性粉塵対策のタイベックとウラン怪獣ガボラとくれば、原子力災害を連想せずにはいられない。
制作陣が立ち上げのため足繁く通っただろう須賀川特撮アーカイブセンターとの距離感を思う。
関連して、やはり気になるのはネロンガとガボラが(元は同じスーツの改造だから)似ていることだ。
・同じ宇宙由来の起源により変化した(ベムラー的な立ち位置で怪獣の起源になる何かが出る、ULTRA N PROJECTのリベンジ)
・進化した(ネロンガ→ガボラまたはその逆、シン・ゴジラの繰り返し)
・同じ生物の環境適応
・etc...
9.知ってる俳優を探せ
シン・ゴジラがヒットした直後、超マイナー映画の出演者欄でまるでその人の代表作のように俳優名(シン・ゴジラ)と書かれているのを見かけた。しかしよくよく確認すると、その人の出演シーンは品川神社の階段でゴジラの接近に驚く市民たちの1カットだけだった。ということがあった。彼らは一山いくらでかき集めたエキストラなのだろうか。それとも本業俳優なのだろうか。知った顔はあるか?
(与太話として、パトカーの赤色灯を何らかの形で危機サインとウルトラマンが学習し、カラータイマーが発現するフラグだったら嬉しいなと思っている)
10.これみよがしな電線
カッコいいだろう!(ギャギイ!!)かもしれないし、発電所が襲われることを示唆しているのかもしれない。
目の点を除くだけでこんなにも宇宙人らしくなるのか、という感動がある。
11.その他
ウルトラマンの姿の初出だったこのキービジュアルだが、福島とのつながり、白鳥型遊覧船から猪苗代湖ではないかと推測した。『ウルトラマン』栄光の第一話「ウルトラ作戦第一号」の竜ヶ森湖もロケ地は猪苗代湖であり、円谷英二の出身地は特撮アーカイブセンターのある福島県須賀川市なのである。
だが、この湖は群馬県の榛名湖なのだそうだ。
■情報 庵野秀明 企画・脚本、樋口真嗣監督『シン・ウルトラマン』初ヴィジュアル公開: ★究極映像研究所★
https://twitter.com/maruzo0717/status/1206013209351573504
既に見つけている人がいたが、せっかくなので見に行ってみた。GoogleMapsで。
なるほど~~! 湖畔に赤い屋根の建物があって白鳥型の遊覧船のある湖って結構ある気がする(猪苗代も白鳥が名物だった)けど、見つけた人はすごい。