78 - 202209記録

 スマホのAmazonPhotosが1年前の写真をプッシュ通知で通知してくると、去年は結構あちこち旅に出ていたなと思い出す。今年の夏はずっと引きこもりだったので、そろそろまたどこかに旅に出たい。

 ラジオで聞いた話なのだけど、最近のヒットチャートには夏をテーマにした曲がランクインしづらくなっているのだという。言われてみればそんな気もする。で、そのラジオ番組によれば、原因の一つ目はテレビドラマの話題性の低下なのだそうだ。音楽は民放の恋愛ドラマと共にヒットする。しかしテレビの力が弱まっているから、タイアップの曲が一緒にヒットすることも減ってくる。らしい。

 そして二つ目の原因は、「夏」だと感じる期間が伸びていることなのだという。昔は梅雨明けから八月下旬までが夏であり、一年のうちの1.5ヶ月程度だった。その短さが夏の特別さを際立たせる。そして夏の終わりが夏休みの終わりと重なっているから共感を呼ぶ。しかし現代においては、もうGWが明けてから九月上旬までが夏になってしまっている。3ヶ月以上。かつてより夏の期間はざっくり倍になり、特別性も薄れている。加えて暑さの過酷さも強まり、夏のイメージがポジティブからネガティブに転じてしまっている……と、そのラジオ番組では分析されていた。

 ここでNatsu Summer&流線型の7月6日リリースのニューアルバム「サン・キスド・レディー」から1曲お聴きください。

 旅、行きたいねえ…

 

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■今月のヘッビロッテダヨーミュージック

POP ART TOWNからSpotifyが作ったプレイリストの無限周回しかしてねえ。

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■読んだ

 読書メーターを再開したので読んだ本が読書メーターを見るだけでわかってしまう。なんて革新的なサービスなんだ。

 ・虚像の道化師(東野圭吾

 ・入門 犯罪心理学(原田隆之)

 ・麒麟児(冲方丁

 ・禁断の魔術(東野圭吾

 ・沈黙のパレード(東野圭吾

 ・バイアスとは何か(藤田政博)

 ・海をあげる(上間陽子)

 ・錯視の科学(北岡明佳

 あとは岩波の科学の最新号が心理学の再現可能性の話だったので買って読んだりしていた。とはいえ岩波の科学なので、こんな○○効果もあんな××法則も再現性がない!なんてこった!という内容ではなく、発端となった大規模追試プロジェクトの解説や再現性に乏しい研究が世に出る背景の分析、出版後査読システムの解説など至って冷静なものである。インターネットで話題になった記事でわけのわからない溜飲を下げるより我々にはもう少しやるべきことがある。

 科学は客観的な事実の積み重ねで成り立っているという認識は一面では正しく、しかし一面では間違っていて、人文系ほどではないが一定の党派性は存在するものだよな~と思う。たとえば、次のような話が科学の同じ号に書いてあった。

 「確率的な突然変異と自然淘汰によって、種の保存に有利な形質が遺伝する」という考え方を持つ人と、そうでない人がいる。特に日本では専門家でも前記のような考えを(間違った教育が骨身に染みているために)持ってしまい、ポピュラーサイエンスの分野で一般向けに発信してしまっている。これは元を辿ると1960~70年代の今西錦司を中心とする「京都学派」に遡るそうで、この概念が日本の中学・高校の教育に長く残り、一掃されたのは2009年の学習指導要領改訂だった。そして現在まで認識が更新されず、個を道具にして種が存続するために形質を獲得する、という誤った認識を持つ人々が世にあふれているのである。なお、自然選択は地域集団内の個体に対してかかるものであり、種または集団に対してかかるものではない。そもそも、種とは人間が自然界に付したラベルにすぎない……という考え方が、現代の進化生物学のスタンダードである。

 要するに、人間は結構間違えるし、間違いがなぜかデファクトスタンダードになってしまうこともある。そして往々にして、間違ったデファクトスタンダードを後押しするのは、それっぽいことを信じる大衆なのだ。

 

■プラモデル

 今月中には完成するだろうと思っていたHGバルバトス+クタン参型が全然完成しなかった。どうして。

 プレバンから待望のROBOT魂ネリーブレンが届いたので、スミ入れして展示台を作ったりしていた。

 100均の箱に100均のドライフラワー。フラワーアレンジメントってすっげー難しい。詰め込むだけなら簡単なんだけど………

 

 スミ入れが死ぬほどめんどくさくて死ぬかと思った。PVCのロボットフィギュアに効率よくスミ入れする手段ってなんかないものなんだろうか。プラモにエナメルでスミ入れするように水性エマルジョンのシタデルでやればできるもんなんだろうか。

■コラム・ドラム式洗濯機

 突然だがドラム式洗濯機が嫌いだ。高いくせに壊れるから。そもそも、日本の家庭にドラム式洗濯機は無理があるのだ。狭いから小型化しなければならない。小型化すればモーターは小さくなり、軸受けの強度も落ちる。片持ちでドラムを支える以上、軸と軸受けには十分な強度・剛性が必要だが、小さくしなければならないから丈夫さは蔑ろにされる。するとどうだ。標準的な耐用年数は、縦型ならば12年のところ、ドラム式では7年まで短くなる。

 壊れるまでをもう少し細かく記すと、まず、片持ちによる回転の偏心が起きる。すると、撓んだ軸により軸受けが摩耗する。やがて異音が発生し、脱水のたびに本体が大きく揺れるようになる。それでもモーターが十分に高トルクならば無理矢理回すことができるが、負荷が大きくなれば止まってしまう。するとドラムを下ろして軸と軸受けを交換しなければならないが、そんな作業に対応した筐体ではないから、買い換えになる。20万円だ。20万円。縦型ならば5万なのに。4倍の金を出して倍の速度で壊れるものを買わされているのである。パナが悪い。

 では、なぜそんなものを消費者が選択するのか。おしゃれだからだ。なぜおしゃれなのか。ヨーロッパで使われているからだ。なぜヨーロッパで使われているのか。住宅が十分に広く、大型化でき、そして水が基本的に硬水で少量の水でも皮脂汚れがよく落ちるからだ。そもそも日本には向いていないのである。何もかもパナが悪い。

 しかし、パナがそんなことを理解していないはずがないのである。わかっていてやっているに違いないのだ。高くて明らかにすぐ壊れるものを、おしゃれでコーティングして消費者に売りつけ、タイマーが作動するように壊れたら、新機種をまた買わせるのだ。パナ許せねえよ。

 加えて最近は、さらに軸への負荷が強まりすぐ壊れることが目に見えている斜めドラムなんてものまで流行り始めた。最悪である。いくら取り出しやすいからってそれはないだろ。煮ても焼いても壊れない(壊れる)レッツノートと同じメーカーのやることとは思えない。許せねえ。許せねえよドラム式洗濯機

 

■読んだ②

 お前は俺を殺す気か1~5を読んだ。シギサワカヤは健康にいい。

 カレシがいるのに6巻を読んだ。寝取られは健康にいい。

 胸いっぱいの愛をを読んだ。ミキトアモン先生のエロ漫画は健康にいい。

 

■書いた

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 ぼちぼちカクヨムでやっていってるやつ、明日から第2話を毎日投下です。お暇でしたらぜひ。

 

■観た

 新型コロナの影響(2年越しに影響が出ている)で洋画の本数が少なく、映画館が遠かった。今月観た新作はHiGH&LOW THE WORST X、ボイリング・ポイント/沸騰、沈黙のパレードの3本だけ。あとTOHOシネマズの午前10時の映画祭で8 1/2(はっかにぶんのいち)を観たり、AmazonPrimeVideoでホラーを観たり。カルト、犬鳴村、樹海村を観た。来月には牛首村がプライム入りするらしいので観たい。

 番組改編期なので録画して観ている深夜ドラマや深夜アニメが続々最終回を迎えている。リコリス・リコイルおもしろかったね。

 ドラマの方はNHK夜ドラの「あなたのブツが、ここに」が年間ベスト間違いなしの大傑作だった。これがなければ量産型リコを一押しするところなんだけど、あなブツが強すぎる。

 

■C100同人誌

 イラスト訓練を一方的に管理監督させていただいている人物の描いたプリキュアのR18本と、実録SNS精子提供の本を買った。あと自然対数の底が無限に印刷されている同人誌とか。コロナ以降お気に入りのサークルがどれもこれも音沙汰なしになってしまっていて悲しい。一次創作エロ同人の方は電子版で買わせていただいているんだけど、ニッチジャンル評論系はそうもいかない。高層画報と洞門シリーズとランディングギアの本の続編を一生待ってる。

 

■健康

 奥歯の詰め物が詰め直して2ヶ月で取れた。

 

■カウントダウン

 ファット・カンパニー 1/7 Fate/Grand Order フォーリナー/葛飾北斎 英霊旅装Ver.発売まであと……4ヶ月!

 

77 - 202208記録

 2016年以来くらいに読書メーターを再開した。最近は一冊面白い本を見つけたら同ジャンルを深掘りすることをしていて、すると似たようなタイトル、似たような著者名が多いから、どれを読んでどれを読んでいないのかわからなくなる。2016年って何年前だよ。

 

■今月のヘッビロッテダヨーミュージック

 POP ART TOWN激推し月間だった。

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 あとは静岡発アイドルグループfishbowlの楽曲のよさが刺さったりしている。

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 深海だけでも聴いてくれ。

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 見てよこのメンバープロフィールに並ぶ応援企業・自治体。そして静岡県浜松市出身なのになぜか隣の湖西市に応援されている大白桃子さん。何。

 

www.pref.shizuoka.jp

 なぜか教育委員会とコラボしている。なぜ…

 

■観た

 今月はなんだか気乗りしなかった(暑かった)のであまり映画館に行かなかった。劇場での鑑賞はGのレコンギスタV、仮面ライダーバイスジュラシック・ワールドONE PIECE FILM RED、NOPEくらい。

 代わりといってはなんだけど、夏のホラー映画特集と題して(題してない)、お盆休みの期間を使ってAmazonPrimeVideoで色々観ていた。ゲット・アウト、イット・フォローズ、箪笥、ライトハウス、回路、人面魚を観た。観ておいてなんなんだけど、正直ホラー映画を観て怖いと思った経験がない。ドォーンキィーン!!!(青白い女の顔)みたいなのって怖いとは違うじゃん。

 

■作った

 一大決心を固めてHGのバルバトス+クタン参型を組んだ。パチ組して部分塗装したところで止まっている。来月には完成してるだろ、たぶん完成してる、たぶん…

 完成したのはHGガンダムルブリス。アニメのほうは意味不明な配信形態のおかげでまだ観てない。

 充電式エアブラシを買ったのもあり、ピンク部分はモンザレッドで塗装した。シールドの一部も赤くしている。

 

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 リフボード(リフボードではない)の配色的にはspec2。

 

 エフェクトパーツを作って波に乗せたりもしていた。0.4mmの透明プラ板をジッポライターで軽く炙って歪めたり曲げたり。塗装はクリアイエロー+クリアグリーン少量をベースにエッジだけクリアグリーン+クリアイエロー少量に…と考えていたが本人の技術不足によりグラデーション作りは失敗。よく見るとエッジ部が緑強めになっているような気がするし心の目で見ている。あとトラパー(トラパーではない)は中心部を白くしたほうがそれっぽいしハイライトに乏しいと、ワカメか昆布に見える…

 平手はバンダイのMSハンド。市中在庫がなさすぎるのでプレバンのガンダムベースオンラインショップから買った。

 

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 エウレカセブンの音楽ではニルギリスのsakuraが一番好き。

 

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 ニルギリスは何気に2021年から再始動してるのよね。ちょっと話題になってたのを覚えている。

 

■書いた

 またカクヨムで書いたり書かなかったりしている。

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 刑事事件捜査の民間委託事業を試験運用する公益財団法人に所属する主人公コンビ+1人が科学とオカルトを越境する超常的な凶悪犯罪に挑む、現代日本を舞台にしたSFミステリー小説です。薬化学者と犯罪心理学者、それとオカルトマニアの3人が、自然科学、認知科学、超科学の目線から日本のどこかに実在するかもしれない不思議を解き明かします。現在のところ1話10万字くらいアップロードしてます。2話、3話と続く予定だが以降は知らん。

 「FRINGEとXファイルの日本版ローカライズ」を念頭に、TRICKよりはやや真面目でガリレオよりはやや不真面目なあたりを狙った、「俺の怪奇大作戦」的な作品にした。1話は静岡県西部、2話は青森(10月予定)、3話は群馬(そう遠くない近い将来予定)が舞台であり、東京から地方へ赴く紀行ものの性格も持たせている。そのため、オカルト的なテーマ、科学的なテーマとは別に、匿名化度の低い地方論的なテーマを盛り込んでいる(悪役の名前でピンとくる人はくるかも)。お暇なときにでもどうぞ。

 なお、ミステリーの長音を切らないのは、人が死んで捜査をする一方で、サイエンス・フィクション要素のおかげでどう考えてもミステリにならないからだったりする。ちゃんと考えてる。角度とか。

 

■読んだ

 読書メーターを再開したので何を読んだのか一目瞭然!と思ったらかつてより悪の密林帝国による平和な成コミ村への弾圧が強まっており、成コミの読了記録が事実上不可能になっていて参った。

 風都探偵とULTRAMAN、呪術廻戦を最新刊まで、幾花にいろ大先生のイマジナリー2巻まで、その他は「地方都市を考える 消費社会の先端から」「犯罪行動の心理学 凶悪犯の心理と行動に迫るプロファイリングの最先端」「司法・犯罪心理学入門 捜査場面を踏まえた理論と実務」「ケースで学ぶ犯罪心理学」「ただしさに殺されないために 声なき者への社会論」「殺人者はいかに誕生したか 「十大凶悪事件」を獄中対話で読み解く」「当事者は嘘をつく」。ただしさに~は読まんほうがいい。

 「当事者は嘘をつく」がすごい本だった。愛のない性行為とその後のDVで深く傷ついた人間のその後の道程を克明に綴るライフストーリー、言ってしまえば自分語りの本である。しかし己を己自身で操縦しようとする当事者ならではの目線が満載であり、自助グループと繋がる前の、全身から血を流している状態で加害者の連絡先を探し当てて電話口で〈赦し〉を伝えるところ、その直後の無力感についての記述には心を動かされる。

 当時の著者は、自分事と感じられた、ジャック・デリダの語る〈赦し〉(自分は苦しい、相手は反省も何もしてない、全く赦すことができない状態で与える赦しの価値について、歴史的な弾圧や迫害を背景にデリダは論じているのだとか。)を実行に移す。そしてのれんに腕押しの感覚を味わい、足下が抜けて奈落に落ちるような絶望を味わう。

 自分としては、「回復の物語」を得る下りが印象に残った。自助グループのようなものが、得てして画一的な、まるで就活の面接で話すような回復のストーリーを作って社会に適合することに、ずっと違和感を持っていたのだ。社会の機能単位になるための仮面を被ることを回復と呼ぶことへの、非当事者としての違和感である。面接対策が上手になることを回復とするのは、間違っているのではないか。むしろ、支援する人々が、回復したとみなしていいことをした気になるために、ストーリーがあるのではないのか。

 どうやら、当事者の感覚は、自分の違和感と重なるところも、想像が及んでいたなかったところもあるようだ。少し長くなるが引用する。

 

 私には「回復の物語」があった。再掲しておこう。

 

  私は一九歳のときに性暴力の被害に遭いました。その後、トラウマに苦しみ、死を考えるほど追い詰められていました。でも、自助グループにであって、自分の経験を仲間たちと分かち合うなかで、回復することができました。それから、私はもっと性暴力の問題を追及したいと考え、大学院に進学しました。いまは研究者として活動しています。

 

 今となっては、この「回復の物語」は私の事実を述べているにすぎない。だが、当時の私にとってこの物語は、願望であり、懐にしまったお守りだった。

 注意してほしいことは、「真実」よりも先に「物語」がここにはあったことだ。つまり、私には現実にはならない「夢」、もっと言ってしまえば「嘘」を語ることで生き延びようとしていた。

 私の身に起きたことの事実の羅列でなく、ほかの被害者の語りを織り交ぜた、未来に向かって歩き出せるような夢物語を胸にしまって生きてきた。だから、私が自分の経験を語ろうとするとき、いつも混ざりものが入っている。純粋な「私」という存在の過去に起きた真実は、もうわからなくなってしまった。それが、私が生き延びるための技法だった。

 

小松原織香『当事者は嘘をつく』p68-69

 

 そして支援者との葛藤、支援者に対して感じた怒りについても、流れる血の赤さを感じるような筆致で記されている。回復のためには当事者は嘘をつかねばならず、そして時に支援者はその嘘に乗り、代弁しなければ、支援しなければと声高に訴える。「わかってほしい」という思いは蔑ろにされる。当時の著者は、「わかってほしい」と思うことを自分に禁じて、支援者を敵視しながら主体的な回復を指向するようになる。

 冒頭では1990年代のアメリカの性暴力訴訟における偽の記憶問題(性暴力被害者支援が確立していく過程で、バックラッシュ的に勢いを増した、証言の信憑性を問う言説のこと)を取り上げながら、当事者としての著者がどのように嘘をついてきたか、そして内面でどのような葛藤をしていたかを記した本である。

 それにしても、あまりにもタフでハードボイルドであることが印象に残る。打たれ強いという意味では毛頭なく、常に敢えて苦しい方の選択肢を取り続けていることが、タフでハードボイルドだと思う。

 できれば弱者男性反フェミニズム界隈には届いてほしくない本だなーなんてことも、読まん方がいいやつのせいで思った。彼らの認知を通すと、他責的で主体性に乏しい女が主体性を獲得する話とか翻訳される気がする。

 

■コラム・ブックオフ

 たまたまこの記事をネットで目にしたこともあり、また東野圭吾探偵ガリレオシリーズの最近の作品を読んでいないことを思い出したので、久方ぶりにブックオフに足を運んだ。

toyokeizai.net

 自分がブックオフに持ってる感覚はこの人たちにかなり近くて、それは住んでいた場所が東京でブックオフ環境の整備も地方より早かったから、年齢差があっても感覚が似ていることに繋がっているのだと思う。中学生~大学生くらいの頃は本当に毎日のようにブックオフに通っていたし、105円棚が娯楽の中心にあった。近所のブックオフとか、大学近くのブックオフとか、渋谷や池袋の店舗を巡回して105円棚を監視していたことを思い出す。もしもブックオフがなかったら、若い頃に読んだ本の数はきっと1/3以下になっていたと思う。若い人は金がない。金がない人に届けるには、アフォーダブルであることを最も重視すべきである。中学生や高校生が日参できるような店は、コンビニとブックオフ以外にあるのだろうか。今はスマホから無料で読めるネット小説やアプリ漫画、そして何より電子書籍があるから状況が変わっているような気がするけど。

 価格の桁が違うが、スポーツカーのことを少し思い出したりもする。トヨタ86の存在意義は、FRスポーツカーが新車販売されていること以上に、若者が買える価格の旧車でないスポーツカーを中古市場に供給し、スポーツカー文化を現代に生存させていることにあるわけだ。

 そんなことを考えたり考えなかったりしながら、ガリレオシリーズをいくつかと岩波文庫を買ったりした。これ読んでないなと確信して買った「虚像の道化師」を読み始めたところ、どうやら読了済みである。どうすんだよこれ。

 

■来月買うもの、予約済みのもの

・MODEROIDファフナー・マークニヒト

ROBOT魂ユウ・ブレン

・ミキトアモン先生の新刊(9/15予定)

・カレシがいるのに6巻

 

76 - 202207記録

 胃カメラ検査で逆流性食道炎慢性胃炎が見つかり、胃の中でピロリ菌が元気に繁殖していることが発覚したので、嫌だ嫌だと泣きながらピロリ除菌薬を一週間飲み続けた。2016年に発売されたパック製剤のボノサップである。どんなものかはGoogle検索すれば一発だが、確かによく使われるピロリ菌皆殺しシステムをひとつのパッケージにして売るのはうまい商売だなと思う。ジェネリックに変に切り替えられることもないし。

 定期的に奥歯の詰め物が取れることを除けばあまり医療の世話になったことがないもので、いざ自分が最近の医療の世話になると”やるじゃん…”みたいな感想が出てくる。で、たまに医者に行くと”エムスリーのシステム使ってる…”とか”この医者、厚労省のせいでセルフメディケーション推進文言を言わされてる…!!”みたいな知識と実際の一致があり興奮してくる。

 胃カメラの画質の高さにも驚いた。しかし、胃カメラの画像を印刷するプリンターは家庭用インクジェットプリンタだし普通の印刷用紙なので、診察時に画面で説明された患部がいまいち見えづらかったりする。.jpegで欲しい。誰の胃だと思ってんだお前どこ中だアァ~ンと言いたくなった。(医者は医学部)

 

■今月のヘッビロッテダヨーミュージック

 今月、マジで赤い公園しか聴いてなかった。

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 猛烈リトミック、名盤すぎる。

 

■観た

 勝手にしやがれ(4Kリマスター)、死刑にいたる病、映画ゆるキャン△、夜を走る、劇場版 GのレコンギスタIV 激闘に叫ぶ愛、劇場版仮面ライダーバイス バトルファミリア、ジュラシック・ワールド/新たなる支配者。今月はゆったり目。

 夜を走るは監督・主演の舞台挨拶回で観た。ありふれた孤独がいかに人を蝕み、つまらない狂気を気取らせるかの話であると読んだが、なんとなく野獣死すべしを彷彿とさせるショットがちらほら。それでいて狂いがどこかユーモラスである。蝕まれた男の疾走に泣くか、バッカじゃね~のと笑い飛ばすか、作品はどちらも許容しているように思う。

 勝手にしやがれは学生時代以来に観た。自分が喫煙者になってみると、ジャン=ポール・ベルモンドのチェーンスモークがカッコよすぎて泣く。今後積極的に真似していこうと思う。

 

■のりもの

 昨今のバイクブームに各社の大型バイクの直営店専売化が重なり、バイク屋のメンテ予約が取れない。自分はホンダドリームを利用しているんだけど、以前は土日のみでも2週間くらいの待ちでメンテ予約ができたものが、今は1ヶ月待たされる。たぶんカワサキも似たような状況になってると思う。

 で、気持ちが萎えて半年点検が3ヶ月くらい遅れてしまい、もう法定1年点検まで放置でいいかな…と考えだし、意を決して工具と油脂を揃えてエンジンオイルを交換(原則半年/回)したりした。DIYの範囲の話だけど、トルクレンチで締め付けトルクを管理するのは、ちょっと興奮する。

 バイクカバーとかスマホホルダーとかが経年劣化してきたこともあり、もういっそ大型に乗り換えたい。でも納期が全く安定しない。CB650Rに乗りたい。でも好みのシルバーがカタログ落ちしてる。等々の悩みを抱えつつ、車の通りのほとんどない峠道を今日ものんびり走るのである。

 

■観た②

 リコリス・リコイルとうたわれるもの 二人の白皇を毎週楽しみに観ている。最近アニメが面白い。アニメはいつも面白い。つまらなくなるのはいつだってお前の方だ。

 

■コラム・夢

 時々人を殺す夢を見る。誰を殺したのかはわからない。だが殺した後の憔悴がやけにリアルなのである。前回は死体を処理していて、今回は凶器を処理していた。手元には拳銃と血塗れのナイフがあり、銃の方は分解してバイクで山中を走りながら藪の中や川へとひとつずつ投げ捨てた。ナイフの方は洗浄してから見えないように包んで捨てた。目が覚めたら、「あ、ナイフはバイクで走った先のダム湖に捨てればよかった」と思いついた。夢占いの類をネットで見てみても、誰かわからない相手を殺してその後始末をする夢が何を象徴しているのかよくわからない。デカいストレスからの逃避願望?

 

■読んだ

 土漠の花、市民のための精神鑑定入門、自分の「異常性」に気づかない人たち、とかとか。以前無料キャンペーンで90巻まで読んだワンピースを最新刊まで読んだり、チェンソーマンを全部読んで2部開始に追いついたり。マキマさんの犬になりてえ。

 ワンピースを読んだのでONE PIECE FILM ZとGOLDをAmazonプライムビデオで観たりした。どうせなら新作のREDに追いつきたいので近いうちにSTAMPEDEも観たい。

 

■新型コロナ(人生)

 仕事と買い物以外で他人と接触しない最強の存在のためか今だ感染の気配がない。というか新しい生活様式の全部が今、または過去の自分の日常なので、ふーん、お前らまだ”そこ”なんだ。という考えが抜けない。コロナのために何か今までにない苦しみを感じたのなら、その苦しみがコロナ以前からの日常である人々のことを少しくらいは考えてもいいんじゃないかと思う。カズオ・イシグロの言う縦の旅行って、「私たちの生活を支えてくれるエッセンシャルワーカー」という想像の及ぶところではなく、普段の日常からは想像の及ばないところを想像しろという戒めではないのか。さすれば圧倒的負である感染症の蔓延から少しでも正のものを得られるようにも思うが、しかし、そんなことは人間に期待をしすぎた考え方であるとも思う。普通に考えれば、自分が苦しい=自分が一番苦しいなわけだし。

 さておき、大型連休のたびにメチャメチャ感染拡大してくれると、実家に帰らない大義名分ができるという圧倒的な利点がある。就職してからは実家に帰っても全部外食したり、滞在期間中ずっと9時から23時まで外出してたりで、完全に実家を無料の宿扱いしていた。年を取るにつれ、両親とのコミュニケーションが加速度的に不快になっていくのである。経済的に独立してしまえば不快を我慢する必要もないというか、思い返すと思春期の反抗を「お前は経済的に独立していない」という正論で押し込められたことがざっくり20年を経てもまだ尾を引いているような気がする。どうせ80-50になれば嫌ってほど顔を合わせることになるんだし、それまではコロナの力を借りて可能な限り没交渉でいようと思う。みんなはこんな大人になっちゃ駄目だぞ。

 人を殺す夢を見るほどのデカいストレスと逃避願望、コレじゃね?

 

■カウントダウン

 ファット・カンパニー Fate/Grand Order フォーリナー葛飾北斎 英霊旅装Ver.の発売まであと数日……のはずが6ヶ月になった。なぜ。

 

75 - 202206記録

 健康診断を受けた。看護師に血圧を測ってもらう時に波紋の呼吸を心がけたら55-85とかになり、さすがに看護師さんも変な顔になり再測定。今度は心の中で(わが心既に空なり 空なるがゆえに……無!)(ブラック・エンジェルズ)と唱えたら47-78になった。看護師さんも「え~ww↑↑??フラフラしませんかぁ~~???w」と仰っていた。高血圧に悩んでいるのならブラック・エンジェルズを読むべきである。

 そういえば看護師国家試験の合格者数のうち女性の数は受験年齢になる1世代の10%程度に相当し、つまり今、女性の10人に1人は看護師になっている計算になるのだという。それで人手不足というのも恐ろしい話である。

 結果は比較的安泰だったけど、どうも胃にメチャクチャピロリ菌がいるらしい。PPI抗生物質の出番だぜ。

 

■今月のヘッビロッテダヨーミュージック

 Special Favorite Musicをよく聴いていた。

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 途中でビッグバンド編成からメンバー大量脱退して3人組になっちゃったらしい。かなC。

 スカートもよく聴いていた。

 

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 あとは昔からファンだったwafflesSpotifyに曲を出してて、知らないうちにニューアルバムも出してたことに気づいたり。

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 このへんずっと好きです。

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 訃報に触れて今や定番となったサウンドの見事さを改めて噛み締めたり。RIP宙明先生。

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■観た

 鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー、トップガン マーヴェリック、きさらぎ駅、湖のランスロたぶん悪魔が、TITANE/チタン、ニトラム/NITRAM、機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島、ハッチング-孵化-、ベイビー・ブローカー、メタモルフォーゼの縁側、PLAN75。今月はかなり頑張った。

 今月のベストはすげー悩んでPLAN75かなと思う。メタモルフォーゼの縁側とテーマが共通していて、闇と光みたいな感じだった。意外だったのがイデオロギー色の薄さで、たとえば老人を切り捨てる政治が悪だと言いたいなら、死を選ぼうとする後期高齢者の価値を認める誰かが泣いて叫んで、死亡回避になると思う。それか誰にも顧みられず悲しく死んでいくだけの老人が出るか。

 でも作中で取り上げられる2通りの高齢者は、泣いてくれる人がいる方が結局死に、誰も泣いてくれない人が死を選ばずに生き残る。即物的な救いや甘やかしがなく、登場人物全員が一番苦しい結末へと突っ走っていくのは見事だった。制度を定める側の人間が一切登場せず、悪や敵がいないのもすごくいい。あえて言うなら、ある登場人物の目線が向く先こそが悪である。

 来月はゴダール勝手にしやがれ気狂いピエロのリマスターが当地でも上映されたり、死刑にいたる病がようやく上映されたりする。月12本はかなりキツかったし、来月は少しクールダウンしたいところである。

 

■読んだ

 エクソダス症候群、ランドスケープと夏の定理、サーキット・スイッチャー、超常現象の科学、生物にとって時間とは何か、トランスヒューマニズム 人間強化の欲望から不死の夢まで。

 後は伴名練アンソロの石黒達昌のやつを読んでる。読み終わったやつは全部図書館でタイムリミットがあったけど伴名練のやつは買ってるのでのんびり読んでいる。以前にハヤカワSF Jコレクションで出たやつだけは読んでたんだけど、その他の作品を追う気力がなかったところに出てくれたアンソロなのでとても助かっている。

 最近はSFもドカンとでっかく宇宙か、さもなくばコンピュータサイエンスが取り上げられることが増えたし、ある程度地に足のついた自然科学をSFに仕立てる石黒のような作風が逆に貴重になってきたと思う。「希望ホヤ」のありそう感たまんないのよね。というか、石黒達昌の作風は自分が思う理想に限りなく近い。

 

■喫煙

 手巻きタバコに手を出した。だいたい日曜日の夜に、大河ドラマNHKスペシャルやスーパーマン&ロイスを観ながらせっせとタバコを巻いている。今のところチェ赤×チャコールフィルター×ヘンプ巻き紙が黄金の組み合わせという感じ。フィルターをレギュラーに変えてメンソール入りの葉にしてもいいかもなとも考える。

 

ソーシャルゲーム

 6月26日、きっかり1年ぶりにソーシャルゲームを起動した。スクールガールストライカーズ2の沙島悠水ちゃんの誕生日である。キャラと結婚できるゲームは数あれど、スクストは狂ったゲームなので結婚するとその日が記念日となり、一年後に記念の花束を渡してイベントシナリオを見ることができる。

 守りたい、この笑顔。

 記念日を誕生日と同じにしておくと忘れないというのは本当だなと実感した。

 

ガンダム

 Youtubeの配信でVガンダムを観ている。毎週毎週子供の健全な子供時代が戦争によって破壊されていて悲しい。老人たちは大義を振りかざして少年に戦えと迫るし、なんならちゃんと殺せ、お前は戦争がわかってないと説教をかましたりもする。誇り高き軍人を気取る人々は自分の気取りのためだけに他人の人生を破壊してそれを悔いることもない。人間が当たり前に持つはずの人間性を完膚なきまでに破壊するのが戦争であり、その中でせめて人間性を保とうとする少年がその人間性のために戦いに巻き込まれて後に引けなくなっていく。子供たち以外の登場人物全員が人間性を失くしており、ゆえに仕方ない、しょうがない、苦しい時なのだから当然という言い訳を内部化しながら=狂いながら子供を犠牲にしていく。なるほどエヴァンゲリオンはこれに影響を受けたのだなあと理解したりもする。

 まだ9話とかなんだけど、カテジナさんが噂に違わぬ凄さで驚く。死や破壊を目の当たりにし、自分に憧れる少年が進んで死地に向かうのを見せつけられ、ノブレスを気取る悪魔に拉致されて完全に精神を破壊されて、もう9話時点で自分の言行をコントロールすることができなくなっている。この人が敵に回るのか、そうか、そっか……。

 これまで一番好きなガンダムは何かと訊かれたらZガンダムと即答していた(訊かれることはない、それはそう)し、次点で逆襲のシャアだったけど、全部観たらVガンダムが相当上位に食い込んでくる予感がする。

 

■エッチブック

 ミキトアモン先生の単行本がメチャクチャよかった。

 いわゆる叙情系なのだけど、Pennel先生や茜新社系とはひと味違い、サンダンス映画祭的な(ゆうばり国際ファンタスティック映画祭的な?)作風の作品もある。別れや、破滅の予感で終わる作品が多数派なのも、ワニコアではできない作風で非常にいい。人生の停滞期に出会いがあり、主人公たちは人生を前に進めるけど、棘となった別れのせいで振り返らずにはいられない。人生の淀みの中で光るものを活写した快作だと思います。

 全部いいんだけど一作選ぶなら「陽炎」か。いややっぱり「彼岸過カラ」かもしれん。全部いい。

 アクションピザッツからの単行本は時々ドハマリしてしまう。エロ漫画との出会いも人間とのそれと同じようなところがあって、波長が合うことが大事なのよ。だってポルノは人の一番デリケートな部分に触れるものだからサ…

 

■観てる

 今季はYoutubeの公式配信の類を観るのが忙しい。仮面ライダーW仮面ライダーエグゼイド、恐竜戦隊ジュウレンジャー機甲界ガリアン銀河漂流バイファム星方武侠アウトロースター、先述のVガンダムガンダムXを観ている。時間がいくらあっても足りない。

 

■宝くじ

 ドリームジャンボ宝くじ、300円当たりました…。

 FIREの夢はまだ遠い。

 

■カウントダウン

 ファット・カンパニー 1/7 Fate/Grand Order フォーリナー/葛飾北斎 英霊旅装Ver.の発売まであと1ヶ月。

 

 

74 - 危険物取扱者免状 再発行の備忘録

 かーなーりー厄介だったので経緯を記録しておくことにする。後に続くかもしれない人の助けとなれば幸いである。

 

■発端

 危険物取扱者免状は10年に一度写真の書換えが必要になるのだが、別にそれとは関係なく、免状を紛失した。免状、といってもカード1枚。そりゃ使わなければ失くすに決まっている。

 必要になったのは仕事の関係で、有機溶剤に関係する安全衛生的なサムシングの責任者的なものに指名され、研修を受けにいけと言われたから。危険物取扱者免状がこういう形で忘れた頃に必要になるのはよくあるケースだと聞く。

 思い返せば、そもそもこの資格を取得したのは大学院生の頃。自分の専攻では院試のための勉強内容と危険物取扱者甲種の勉強内容に重なる部分が多いため、院試を受けたら忘れないうちに甲種を取るのがパイセンからのオススメになっていた。時代背景としてはリーマン・ショックのために就活戦線が壊滅状態になっていて、どこも就職できなかったら資格を使ってガソリンスタンドで深夜バイトしようとか考えていた。なおリーマン・ショックの二年後には東日本大震災があり、私が就職活動した時期は後に新就職氷河期とか第二就職氷河期とか呼ばれるようになった。

 それはともかく、免状が必要になったのだが、自分の場合は失くしたわけではない。紛失、とは嘘であり、実家にはある。そして諸般の事情から実家には死んでも立ち入りたくない。従って、免状を紛失したことにして再発行(再交付)を試みた。ここからが難儀だった。

 

■再交付手順その①、電凸

 なにはともあれ、一般財団法人 消防試験研究センター 中央試験センターに電話した。東京都で免状の交付を受けたので、問い合わせ先は中央試験センターになる。

 すると、以下のような案内をされた。なお、自分は東京都で免状の交付を受けたが現在は地方在住であり、東京へ安易に足を運べる環境にはない。また、電話口でいくつかの個人情報を伝えることで、確かに危険物取扱者免状を取得していることを確認してもらえた。

  ・まず、手数料の納付書が必要である

  ・手数料の納付書を中央試験センターに申請してほしい

  ・その際、長形3号封筒の中に「納付書返送用の長形3号封筒」「メモ」を同封してほしい

  ・「メモ」には「氏名」「電話番号」「本籍」「申請区分(今回は再交付)」を記載してほしい

 さらに納付書の申請封筒の宛先は中央試験センターの電話を受けた免状担当者の名前にしてくれとのことだった。たぶん電話口での確認は電話を受けたその人相手でなければ無効なのだと思う。ここを怠ると下手すると誰やコイツ知らんわになりかねないってことっぽい。なんてこった。

 

■再交付手順その②、「メモ」

 で、問題なのはメモの「本籍」。本籍の住所って、多くの人の場合父親の実家の住所になると思うんだけど、そんなもん覚えているわけがない。こちとら両親の誕生日も現在の年齢も知らない筋金入りの親不孝、ナメないでもらいたい。

 だが、ここで住民票の写しを取得しないで済む裏技がある。運転免許証だ!

 運転免許証には2007年からICチップが搭載され、RFIDで記載情報が読み取れるようになっている。免許証本体に印刷のない本籍情報も、RFID経由でなら読み取れる。そして最近のスマホにはNFC規格のRFID機能が搭載されているので、適切なアプリをスマホにインストールすれば、役所で住民票の写しを取得しなくても、免許証から、本籍情報が読み取れる。すごいぞデジタルトランスフォーメーション。持っててよかったFeliCaポート搭載スマートフォン。サンキューGoogle Pixel!

 しかしここにひとつトラップがある。読み込みには、4桁*2の暗証番号が必要なのだ。言われるとなんとなーく思い出せるはずである。免許センターで4桁*2とかいう他と共通化しづらい番号を指定させられたこと、それを書いた紙切れを渡されたこと。多くの人は、どうせ使わんやろ~wとその紙を捨ててしまい、番号が思い出せなくなる。

 かくいう自分もそうで、最近銀行のアプリから休眠口座を電子化して活用しようと思った時に、本人確認のため免許証のRFIDで本人確認が必要になり、4桁*2の暗証番号の入力を複数回間違えてロックされて免許証が2007年以前の紙切れと化したことがある。これを解除するには免許センターに足を運ばなければならない。ロックを解除してもらうとやっぱり番号が書かれた紙切れを渡される。すごい虚無だった。デジタルトランスフォーメーションは全部クソ。

 かくしてGoogleと、失敗からの学習(人は失敗からしか学ばない)のおかげで有給を無駄に消費することなく「メモ」の作成に成功した。そして封筒に84円切手を貼ってメモと一緒に封筒に入れて84円切手を貼って投函する。

 

■再交付手順その③、手数料納付

 待つこと1週間ほどで「手数料納付書(再交付用)」が届いた。ちなみに東京、大阪、鳥取、広島以外は規定の納付書ではなく収入証紙または領収証紙でOKらしい。ここまでの労力って一体。

 しかし、この「手数料納付書」も曲物である。このご時世にPay-easyでの支払いが不可、つまり銀行の窓口でしか納付することができないのだ。さらにこの銀行にも制限があり、東京都の場合、メガバンクや地銀はOKだが信金等は不可でゆうちょ銀行は関東一都六県の店舗のみ。そしてご存知の通り、銀行の窓口は平日15時までしか開いていない。

 地方のつらみで、かつて国営のインフラだったゆうちょ銀行は至る所にあるが、銀行は意外と少ない。昼休みにサッと行ってパッと払って戻ってくるなど不可能である。さよなら有給、たぶん初恋だった。

 かくして、多大な犠牲を払い、手数料納付済書を入手することに成功した。

 

■再交付手順その④、再交付申請

 さて、ようやく再交付申請である。亡失・減失の場合は以下のものが必要になる。

 ・申請書

 ・身分証の写し

 ・証明写真(4.5cm*3.5cm)

 ・手数料納付済書

 ・返送用封筒

 申請書に免状番号の記入欄があるが、なぜか記入の必要はない。失くしてれば番号が書けるわけがないから当たり前なのだが、そもそも電凸した時も番号なしに個人情報で照合して免状取得の確認が取れてたし、そもそも要らないんじゃないのか。(電話口では免状番号を教えてもらえない。個人情報保護のためらしい)

 身分証の写しもなかなか虚無である。RFIDで記載情報をスマホに読み込んでデジタルトランスフォーメーションを感じた経験を経てから取る免許証のコピーは、味わい深い。

 証明写真はマイナンバーと同規格である。この機会にマイナンバーカードも申請しちゃおうかしらと思うも実行には移せていない。

 返送用封筒には、簡易書留の404円切手が必要である。

 いよいよ申請。404円切手を貼った封筒と証明写真を貼った申請書と写真入りの身分証と、(封筒に84円切手を貼ってメモと一緒に封筒に入れて84円切手を貼って投函して入手して銀行窓口で支払いをした)手数料納付済書を84円切手を貼った封筒に入れ、投函する。これが、1ヶ月前のことである。

 

■おわり

 そして1ヶ月後、無事再発行された免状が届いた。最初に動き始めてから手元に届くまで2ヶ月はかかっている。デジタルトランスフォーメーションすべきである。

 

 

73 - 202205記録

 肩が痛い。四十肩を発症した。これまで四十肩とは日常の肩凝りの酷いバージョンだと思っていたが、5/17の夜に突然右肩に明らかに普段の肩凝りとは異質の痛みが走った。漢方を飲んだり(もう東洋医学しか頼れない)ロキソニンゲルを塗ったり(西洋医学最高!)執拗なストレッチをしたりでだいぶ楽になったが、数日は寝返りを打てないレベルだったので参った。

 

■今月のヘッビロッテダヨーミュージック

 婦人倶楽部をよく聴いていた。

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 基本的には辻林美穂プレイリストからSpotifyのおすすめに従って音楽探しをしていた。

 アンニュイ・ホリデイとか、

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 ルルルルズとか、

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Negiccoにド直球シティポップ楽曲があることに気づいたりとか、

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ブルー・ペパーズとか、

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月の満ち欠けとか。Negiccoはともかく他は全く知らないアーティストなのに趣味にハマってくるので、Spotifyのおすすめに助けられている。

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 あとは流線型。

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 初めて知ったのはNHKドラマ「タリオ 復讐代行の2人」の主題歌だった。

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 昨今のシティポップブームに乗ってるのかなと思いきやいざ聴いてみると彼らの音楽性は昔から変わっていない。むしろ追いついたのは時代の方だった。それにしても山下達郎のカヴァーですと言われたらそのまま信じてしまいそうな楽曲ですごい。

 

■行った①

 静岡ホビーショーへ行ってきた。サッカーにしか興味がないカスの県民をプラモにしか興味がないカスのオタクが蹴散らす一大イベントである。しかしここも感染防止のためブースへの入場制限が取られていたりと例年とは少し雰囲気が違っていた。コトブキヤマックスファクトリーも出展してたし、バンダイブースではプラモガールズプロジェクトのみなさんが必死に境界戦機をアピールしてるし。なおホビーショーに来るような極まったオタクはオンナノコよりガンダムが好きで境界戦機よりガンダムが好きなので、プラモガールズプロジェクトのみなさんは全く見向きもされておらず本当に可哀想だった。

 男性向けのミリタリーモデルやキャラクターモデルだけでなく、女性向けのハンドメイド需要に応えようと健康家電みたいな見た目のコンプレッサーを展示したり、筆塗り専用のパステルカラーやアンティーク調メタリックカラーを展示していたGSIクレオスの取り組みがユニークだった。確かにそっちもあるよな。

 

■読んだ

 「DNA鑑定 犯罪捜査から新種発見、日本人の起源まで 」「民話が語る自然科学―見つめなおす郷土の風景」「絶滅できない動物たち」「ファミリーランド」「黙殺される教師の「性暴力」」「超常現象 科学者たちの挑戦」とかとか。MFゴースト最新刊とかドメスティックな彼女10巻くらいとか。

 GWに死ぬほど部屋の整理をしてからもう本なんか買わねえぞと決意を固め、図書館を使うことにして、結果生活が図書館に支配されつつある。市民税の元を取るために公権力の犬になっている。まったくよろしくないし、やはり無限の金と無限の土地を手に入れるしかない。

 DNA鑑定のやつが道志村の事件で期せずしてタイムリーな読書になったり、民話が語る~がそれは自然科学やない、地学やって内容だったり、絶滅できない~を読んでる途中で四十肩が発症して肩が絶滅したり、ファミリーランドがメッッッチャおもしろかったり、黙殺される~の記者の取材内容を母親の一人称視点にした書き方に思うところがあったり。

 

■プラモ

 ふと気になって、バンダイがディズニーと国内におけるSWプラモデルの製造販売を独占する契約を結んだ(たぶん)ために生産終了して公式からの情報発信も消えたファインモールドのSWキットについてまとめていた。そもそもプラモデルを始めたきっかけのひとつが「FMの1/72ミレニアム・ファルコンをカッコよく作れるようになりたい」だったので、ちょっと思い入れがあるのである。あと、一番好きなSWのビークルがEP2のデルタ7イーサスプライト級軽インターセプターなので、1/72でキット化していたファインモールドは神のメーカーだと思っている。なぜなんだバンダイ

 で、(たぶん)バンダイのために撤退を余儀なくされたファインモールドではキット化されているが、現在に至るまでバンダイがキット化していない、換言するならバンダイが市場に対して不義理を働いているものが表中黄色セル。頼むバンダイ1/72デルタ7イーサスプライト級軽インターセプターを出してくれ。そりゃ最新作や人気の底堅いオリジナル・トリロジーを優先するのはわかるが、それにしたってプリクエル・トリロジービークルのラインナップが薄すぎるだろ。そのくせバトルドロイドとかグリーヴァス将軍とか(どっちも買った)はプラモにするし。おい、イータ2アクティス級も2色カラバリで出すんだよ、紀伊店のかバンダイ、おい

 

■観た

 流浪の月、マイスモールランド、シン・ウルトラマン(通常、IMAX GTレーザー)、オペレーション・ミンスミート―ナチを欺いた死体、ドクター・ストレンジマルチバース・オブ・マッドネス、ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密、トップガン マーヴェリック、ハケンアニメ!。

 トップガンおもしろかったね。ミラクル①ミラクル②と言わせてから本当の奇跡をその後に起こすとか、本当の奇跡(ご都合主義とも言う)が起こる時間への切り替わりに主役の擬似的な死と復活を入れていたりとか、ハリウッド脚本術(テンプレ)を再検証した上で作られた理想的なハリウッド映画だったと思う。

 シン・ウルトラマンは透けて見える苦しさ、拙さをエモとわかりで押し切られた感じ。IMAX GTレーザーで見るとメインカメラ以外のiPhone等で撮影されたショットが本当に汚くて苦しい。iPhoneのカメラで撮影されたものが綺麗に見えるのは絶対的な画素数を小さめの画面に最適化して1画素あたりの受光量を増やしているからで、映写装置が高解像度の場合単なる低画質映像になってしまう。高価な映写設備にかけられるべき映像ではない。しかしむしろ、名画座とか、小さいシネコンとかで得られる、特別な施設によらない映画体験の方を重視するのが作り手の意図であるようにも思う。これはシン・ゴジラの時にも感じたことだった。

 マイスモールランドが予想外の本年ベスト級だった。社会問題を真正面から取り扱う政治性を帯びた作品でありながら主演の美しさで画面の説得力を作るアイドル映画的な側面もあり、そして読ませるショットが目白押しの芸術性の高い映画でもある。日本とは思えないきらびやかな結婚式に始まり、東京側から見た川口の夜景(タワマンの景色は在日クルド人の主人公にアイデンティティを偽らせる市民の無関心を写し取っており、同時に安易な東京/地方ものではないと宣言している)、町中を歩く家族の異物感(彼らは「石」の話をするのである)、石だらけの河原で語られるルーツの話(人=石、境界線=川である)……などなど冴えたショットは思い返せばキリがない。極めつけはガラス越しの祈りの仕草だろう。あんな呪いから祝福への転換ある?声出そうになったよ。是枝裕和の薫陶を受けたとはいえほとんど新人みたいな監督がこれをやるのは末恐ろしい。これの比較対象になるのは国際映画祭を賑わせる巨匠たちの作品だと思う。

 

■行った②

 大阪に行った。

 主目的は庵野秀明展の大阪開催。

 

 大阪ローカルチェーンのボストンでハンバーグを食べたり、

 

 大阪市立自然史博物館の妙な展示で無限に鳥の巣を見たり、

日本の鳥の巣と卵427|自然史博物館

 

 クジラの骨格標本を眺めてトップをねらえ!っぽいな…と思ったり。

 初日は粉モンやらもつ焼きやらを食べたり、サンミーを食べたり、ミックスジュースを飲んだりして胃袋で大阪を感じて終了。

 一泊して翌日、万博記念公園の109シネマズのIMAX GTレーザーでシン・ウルトラマンを観て、

 

 太陽の塔を見てきた。2018年に修復されたという中身も見てきた。

 その後国立民族学博物館へ。

 

 展示の物量が多すぎて、途中流しながら見ても2時間くらいかかってしまった。100年前のたいまつとか200年以上前に奴隷を繋いでた鎖とかがガラスも何もなくノーガードでポンと置いてある。一見脈絡のない展示物が民俗学的に一貫した切り口で同じ場所に密集して置かれているため、普通の博物館のつもりで見ると頭の切り替えが追いつかない。途中休めるように椅子が置かれているんだけど、その椅子の前にも何かしらの展示がずらり並んでいて、休ませる気がない。入場料は驚きの500円。最初から最後まで驚きの連続だった。

 2日目からは同好の士(私は彼から突然手渡された一冊の成コミをきっかけにNTR愛好家の道へと踏み出したので、彼のことは”師”だと思っている)と合流し、このご時世に喫煙可の喫茶店(大阪ってすごいね…)で周りの目を気にしながら彼の描いた同人誌を頂戴したり、NTRのひとつの到達点と思われる作品集について意見交換するなどした。同人誌、人の心の温かみを少しも感じられない尖りきった作風で大変よかったです。"かわいいオンナノコに喫煙を強制するのは尊厳の破壊である"というテーゼの発見が素晴らしい。提示して初めて分かるおもしろさを提示できるのはすごいことだと思う。

 どういうわけか私は彼の進捗、というか酒を飲んだら絵を描く縛りを管理監督する立場をやらせていただいており、人の苦しみって本当に楽しいなって思ったりしている。仕事で業者の工程管理をする時には絶対に味わえない愉悦がね、あるんですわ。

 

■競馬

 ジオグリフが飛んでダービー全部無になりました…

 

ヤマザキ春のパンまつり

 交換するのを忘れててシール全部無になりました…

 

■安眠

 最近無印良品の「フレグランスミスト おやすみブレンド」を布団に噴霧してから寝てる。

www.muji.com

 効いているのかいないのかよくわからないが、少なくともゲームキャラクターの女の子のコラボ香水を同じ目的で使用していた時より正気に近い行いのように思う。化学的には大して変わらんのに。おかしいだろ。

 

 

72 - 202204記録

 最近血圧をよく測る。大体下が60前後のエクストリーム低血圧なので、喫煙による血圧の上昇だけが救いである。30分の健康のために30年後の健康を捨てるようなロックンロールな生き方を望んだわけではもちろんない。塩分は毎日メチャメチャ摂ってるのになぜなのか。高血圧で一生降圧剤を飲み続けるよりはマシだけど、常時若干不健康なので困る。

 なお、4/30現在我が家は大掃除の真っ最中であり、今どうにかダンボールの上にPCを置いて、この一ヶ月でちまちま作っていたブログをアップロードしようとしている。屋根付きでシャッターが下ろせるガレージのある家が欲しい。

 

■今月のヘッビロッテダヨーミュージック

 まちカドまぞく2期のOPが1期に引き続き素晴らしく好みで、辻林美穂ばかり聴いていた。調べる過程で色々発見もあった。

open.spotify.com

 

 Wikipediaを参考に、Spotifyにある辻林美穂関連楽曲をひたすら集めたプレイリストを作ったりした。外仕事が多い。バンド「ふたりの文学」の曲と、光学のゲスト?フィーチャード?ボーカルをやったアルバムが特に好みだった。

koh-gaku.com

 

 

 あとはなんといってもときめきランデヴーでしょう。今回も引き続き北川勝利型の渋谷系サウンドでありがたさしかない。こういうの好きなんですよ。

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■のりもの

 名古屋モーターサイクルショーに行った。本当は4/9土曜日に行くつもりが休日出勤をぶち込まれ、翌10日に死にそうになりながら高速をバイクで90分ほど飛ばしてセントレアの横にあるAichi Sky Expoへ。帰り道に疲れ果ててグロッキーになり、ネオパーサ岡崎で死にそうになりながら喫煙し、知立名物大あんまき(白あん、白あんが一番うまい)をかじる怪しい男になっていた。労働が悪い。

 目的はもちろんHAWK11の実車展示。またがってみると自分の身長(180cm)なら両足ベタ着きだったので、シートの高さは問題なさそう。アフリカツインの流用と聞いてそこが一番不安だったのよね。

 公式ページもできていた。

HAWK 11 | Honda公式サイト

 この公式のスカスカ感はなんなんだ。もうちょっと動力性能とか、ポジションとか、あるだろ、なあ。モーターサイクルショーのオンライン会場から順次コンテンツ移植するのかしら。

 しかし80年代~90年代のヤマハSRX、90~00年代のスズキ・SV1000Sやホンダ・VTR1000Fを彷彿とさせるデザインでビビッとくるものがある。エンジンパワー的にもSVやVTRの国内仕様(馬力規制)と逆車仕様(規制なし)の中間くらいですごくいい感じ。ホイールベースが長めで小回りが利かないことがネガといえばネガだが、まあ、空冷時代のバイクやVTR1000Fのラジエター左右分割がおかしかっただけである。実車を見るとカウル裏の処理が雑なことが気になるのだけど。

 ポジション、エンジンのボアストローク比、減速比、どこを切り抜いても非ツアラー、非スーパースポーツ、非四気筒の隙間を狙い澄ましており、膝を擦らない程度に峠を楽しく走りたい人向けだよな、それってレブル路線と概ね同数のマスを突いてるよなと思う。それでいてノスタルジーデザインに振り切るわけでもなく、外車ほど高価格なわけでもなく……わきわきしてきた、”欲”が。

 それにしてもミラーのつきかたがユニーク。アフターパーツが出次第とりあえずバーエンド化かなと思っていたけど、こうもユニークだとノーマルのままでいい気もしてくる。

 2000年前後に憧れのバイクがあり、当時は手が出ず、今は財力をつけた人の、2台目以降のバイク……あのー、自分、仮面ライダーアギトのVTR1000Fファイアーストームにカッコよさの基準を作られたんスけど、あのー、ホンダさん、あの、あのー、ホンダドリーム1店舗あたりの配車台数は……

 

■読んだ

 労働が激しすぎてなんか読むってコンディションじゃねえ。会社で論文読まされた方が絶対に多い。いや、論文やら学会要旨集やらを読むこと自体は結構好きなのでいいんだけど、全部定時後なのでカス。

 死にそうになりながらもアグレッサーズ 戦闘妖精・雪風と裏世界ピクニック7巻は読んだ。深井零が何回「エンゲージ」って言うかを数えながら読んでいた。アンブロークン アローでは1回だったが今回は何回だったのか、キミの目で確かめろ。

 わかりやすくなったな、と思う。前回が2009年だかなので、読み手である自分がある程度知恵をつけて読めるようになったのか、時代が神林長平の想像力に追いつきつつあるのか、それとも神林長平も老いて優しくなったのか。原因がどこにあるのか、そもそも客観的なものなのか主観的なものなのかもよくわからない。〈改〉、グッドラック、アンブロークン アローとも実家に置き去りだし、実家にはなるべく立ち入りたくないし。

 あとはゴッサム・セントラルの2巻邦訳を読んだ。1巻から丸一年。ずいぶん待ったがそれで面白さが損なわれるわけでもない。このシリーズは原語で最後まで読んでおり、これを機にグレッグ・ルッカのStumptowmやQueen & Countryに手を出したりした。エドブルベイカーのScene of the Crimeを読もう読もうと思って読めていない。

 1巻に引き続き、バットマンではなくあえてゴッサム市警重大犯罪捜査班に所属する刑事たちを主人公に据えたことで、事件解決に伴うはずの爽快感が皆無なのがユニークかつ圧倒的な魅力である。常に己の無力を味わい、刑事とバットマンを比較し、彼を否定しながらも心の半分では認めて称賛する二律背反な態度が、刑事たち一人ひとりの個人的な問題や過去の経緯によって様々な傾きを見せる。群像劇であり、基本的に刑事たちの私生活に深く踏み込まない作風だが、決して人物が薄っぺらなわけではない。むしろフリークが跋扈しスーパーヒーローが夜を駆ける非現実的な街が、刑事たちの実在感によってリアルになっていく。バットマンの本流では決してないし、むしろガンダムでいったら∀ガンダムみたいな立ち位置(なんでもガンダムで喩えるのをやめろ)だけど、一番好きなバットマン作品を挙げろと言われたらこれを選ぶ人は一定数いるんじゃなかろうか。

 血界戦線B2Bを無料キャンペーンで一気に読んだりもした。スティーブン・A・スターフェイズの夢女になりそう。

 

■観た

 ブラックボックス 音声分析捜査、アネット、やがて海へと届く、モービウス、英雄の証明、カモン カモン。

 今月の残業時間が45時間に届くような過酷さでなければもうちょっと観たいのもあったんだが、そうもいかん。

 アネットは映画批評家(コラムニストではなく)が仕事をするためにあるような映画だった。過去作よりはわかりやすい物語の軸があったが、ぜんぜんわかんねえ。ひとつ気になるのは、ダークファンタジーという謳い文句である。生まれた子供が人形であることを指して言っているのだろうけど、カラックス本人が姿を見せ、ミュージカル映画という建てつけである以上、スクリーンの中にもう一層の虚構があると捉えるのが自然であり、すると人形が生まれるダークファンタジーではなく、子供役に人形という小道具を使っているだけなのではないか。自我を獲得する(物心がつく)前の子供を人形を用いて演出する悪意、親の犯罪を告発する時に人形から子役に置き換わる描写の意図が、ダークファンタジーと謳うと損なわれやしないだろうか。

 やがて海へと届くはホンマもんのカスである。悲劇の受容過程に傾聴的に寄り添う他者が必要なのはわかるが、それが女の話に共感せずに上から目線で解決策を提示して話している側が悪いかのような気分にさせる、いわゆる”アドバイス男”への反発とごちゃまぜにされており、これに観客が共感する時、震災という実在の悲劇の痛みは置き去りにされる。その上死んだ人間が海に溶け雨になり庭木を潤す……みたいな、喪失の虚無の重さを描くのにとても適切とは思えない描写が、わざわざ色鉛筆風アニメーションで成されている。実際の被災者らしい人まで出演させておいてそれか?それは誠実といえるのか?

 残された者の視点で進む物語がひと段落したところで、犠牲になった者のパートに切り替わって物語が語り直されるのも何一つ面白くない。わざわざパート切り替えるほどの謎や秘密があるわけじゃないし。あそこを全カットすれば喪失をテーマにしたGLものとして一応映画が成り立つと思うし、久しぶりに映画館で時計を見てしまった。

 それにしてもアドバイス男がいつも細身のスーツの堅い仕事をしていて正社員、傾聴してくれる男が非正規でヒゲでトレンドに合わせたオーバーサイズの服を着ているのがすごい。ポルノ的だ。

 英雄の証明が素晴らしかった。いわゆる嘘松認定によって実在していた善行が嘘ということにされて、周りの人の勧めでちょっとした脚色を加えながら善行をアピールした男が破滅してしまう現代の闇映画なんだけど、SNSで暴走する歪んだ正義感!!!みたいな話でありながらSNSの画面が1回もスクリーンに映らない。ネットに影響された現実の方だけを描いて画面に不在のものの大きさ・不気味さを描く手法は見事の一言に尽きる。

 

■書いた

 生産して遊ぶタイプのオタクの端くれなので、細々とやることはやっていたりする。で、古い友人がビビッときたらしく熱い全作レビューなどしてくれた。

 

下村智恵理を読んでくれ(それと僕のクソデカ感情) - 宇部詠一(ubea1)のブログ

 

 彼は過去に創元SF短編賞で審査員特別賞的なものまで獲得している実力者である。しかし、創作講座的なものに参加し、卒業制作的なもので派手に落選してから書く気を失ったらしく、悩みの多い日々を送っているらしい。的、の部分の具体名と、それに私がどちらかというと否定的で皮肉のスタンスを取るのは、Google検索して創業者の名前を見ればわかると思う。

 さておき、自作に関しては、自信を持っているところも瑕疵を見出しているところもある。なんにせよ、今後とも商業ラインとは異なるユニークさを追求していきたいと思っている。しかし、野菜を買うなら生産者の名前と写真がついてる不揃いなやつより普通のやつの方が色も形も味もいいわけだし、商業水準をもって面白さが保証されてるやつを読めばいい。それが普通の感覚だ。テキストを読むのは結構大きなコストを支払う行為だし、無理して最先端を追う義務はないし。つまり、『読んでくれた人はありがとう。読んでない人は無理して読まなくてもいいです。』そういうスタンスをあまり崩したくないなと思っている。読者目線が大事ってよく言うじゃん。

 その一方で、あまり自分が書いたものには関係ない話だが、生産者側の末端の感覚としては、とにかく創作活動に従事している者はその品質の如何を問わず頑張って続けてほしいなと思っている。励ましの声のなさに心折れたのか、人生の険しさに苦しくなったのか、きっとそれぞれの理由はあったのだろうけど、長く付き合いがあり、かつて精力的に活動していた人が次第次第にフェードアウトしていくのを見ると、我が事のような悔しさを感じるのだ。宇部に限った話ではなく、これまでの人間関係の中で、そういう事例はいくつも見てきた。仲間意識というか、似たことをしている人と人格の一部をシェアしているような感覚を持っていたからかもしれない。我々は長く生き過ぎたのだ。ずっと一緒に遊んでいたいよ……

 全然関係ないけど、二次創作ってのはどうなんだろう。迂闊なことは言えないのだが、一番苦しくて難しい人/キャラクターを生み出す作業を100%他人の創作物に寄りかかっている人々に対して、人格の一部をシェアしているかのような共感に至ることはあんまりない。というかスクールガールストライカーズでクソみたいなネタを吐き出している時に、そのあまりのイージーさに、これは全然違う遊びだなと実感した。何もしてないのに好みのキャラが既にあるなんて楽すぎるし、それで書けた気になるのはよくない。まったくよくない。甘えるな魂を削れ。

 

■観た②

 深夜アニメはまちカドまぞく2期にオールイン!な感じの春クールをやっているが、一方でBSで始まった深夜ドラマのシジュウカラと今夜はコの字でSeason2を大いに楽しんでいる。前者は40歳の主婦兼漫画家の主人公が18歳年下の美少年と不倫するもので、後者は冴えないサラリーマンの主人公が酒場マスターの美人の先輩に導かれて都内各地のコの字のカウンターがある酒場を巡る話。やはり深夜ドラマはセックス、バイオレンス、メシ、これだ。

 今夜は~の方は1期の放送後に、劇中に登場した秋葉原の赤津加に実際に行ってみたりもした。すごくいい店だったし、機会があれば再訪したいところ。そうもいかない時世になってしまったが。2期も毎週楽しみにしている。

 後はAmzonプライムビデオの配信終了に滑り込んでMIU404を全話観た。オタクなので現代を正しく反映した悪役が大好き。

 

■コラム・特撮と私

 突然だが昔話をしたい。

 遡ること2億年ほど前、小学校4年生の頃、給食の時間に、何を思ったのか担任の先生に「うるせえよこのできそこないがよォ」と言い放って思い切りはっ倒されたことがある。もちろんそんなことを言う方が悪いし、正しい教育的指導だったと思っているし、その先生のことは今日に至るまで深く尊敬している。しかしずっと疑問だったのが、刺激的なフィクションから慎重に遠ざけられるクソみたいな子供時代を過ごした(お陰様で今はエロ漫画や深夜アニメが大好きです)にもかかわらず、10歳の子供が、どこで「できそこない」などという語彙を仕入れたのかである。なんてったってキャプテン翼ドラゴンボールスラムダンクも、ポケモンですらも、あの頃子供たちを夢中にさせたアニメを尽く観たことがないのだ。

 最近Youtubeで配信が始まった恐竜戦隊ジュウレンジャーを観ていて、その積年の疑問が氷解した。第5話と第6話に登場するドーラスフィンクスこそが、その語彙の元だったのである。

 ドーラスフィンクスは、そのへんの公園にいる子供になぞなぞを出し、答えられないと木に変えてしまう。怖すぎる。そして、子供がなぞなぞに誤答したとき、「このできそこないが~!」と言うのである。

 世代だったこともあり、というか特撮はセーフ扱いだったこともあり(たぶん父がウルトラセブン世代だったため)、ジュウレンジャーは熱心に観ており、大獣神が登場する5話6話も印象に残っている。木にされる恐怖と、「このできそこないが~!」という台詞とともに。人生に大事なことは全部特撮が教えてくれたのだ。

 

■コラム・千羽鶴と私

 いい思い出の話をしたので苦い思い出の話もしていきたい。

 千羽鶴、定期的に話題になるじゃないですか。古くは東日本大震災。最近ではロシアによるウクライナ侵攻。インターネットの人たち、苦難の只中にある人に千羽鶴を贈ろうとする人をどこからともなく見つけてきて、迷惑だ無駄だやめろって騒ぐじゃないですか。いいや贈るべきだ!!!!!とか折る人の気持ちまで否定するのか!!!とか騒ぐつもりは毛頭なく、むしろスタンスとしてはインターネットの人たちと同じく、そんなもんやめちまえという意見である。そして千羽鶴の話を見かけると、私には必ず思い出してしまう出来事がある。

 遡ること1億年ほど前、小学校5年生の頃のことだ。卒業する6年生のために、千羽鶴を贈るという企画が立ち上がった。今も続いているのかわからないが毎年の恒例行事らしく、その折り鶴の中には自分の名前と卒業生へのメッセージを入れ、全員が5羽だか10羽だか50羽だか折ることになっていた。しかし、6年生など顔も名前も一切知らない。どうでもいい人に祝意を贈る意味がわからないし、どうせ千羽鶴なんて貰っても捨てるだけなのに、そのためになぜ骨を折らねばならないのか、どうしても納得がいかなかった。

 で、教室の端に箱が用意され、折った人はそこに入れるルールになっていた。そんなん、ボイコットするに決まっている。当然、1羽も折らずに知らん顔をしていた。だが、提出期限を過ぎたある時、何かのきっかけで、学級会が催された。

『折り鶴が足りない!誰かが折っていない!』

 で、定番である。顔を伏せ、折ってない人は正直に手を上げなさいとなる。上げるわけがない。なぜなら折らない方が正しいと私は確信していたからである。

 で、犯人探しが開始される。担任の先生がひとりひとりの席を巡り、「折りましたか?」と訊く。私は当然「折りました」と答える。誰一人、折ってませんとは言わない。そこで、丁寧に折られた鶴を先生が1羽1羽確認し、名簿と突き合わせて、ついに折っていない児童が特定された。私と、クラス内での暴力行為でしばしば保護者が呼び出されていたシングルマザーの家庭の公営住宅の子と、何かにつけて不器用で要領が悪い子の3人だった。

 私は抗弁する。「6年生なんて顔も名前も知らない。そんな相手にどうしておめでとうございますなんて思えるのか。嘘の気持ちを平気で書ける方が間違っている」「千羽鶴なんてゴミになるだけだ」「無意味なことをなぜするのか、理屈が通らない」「ありもしない気持ちを書かせることは、正しくないことだ」先生は怒る。「ならあなたは、あなたが卒業する時、千羽鶴を貰えなくてもいいのですか?」私は大声で応じる。「要らない!絶対に要らない!来年、俺だけ千羽鶴なしでもいい!なら折らなくてもいいってことですか!?」そこから先は覚えていない。覚えているのは、「嘘つき」と言われたことだ。確かに私は、折っていないのに折ったと嘘をついた。それは動かしようのない事実だった。同じく折っていなかった2人に賛同も求めたが、彼らは私のような確信犯ではなかった。公営住宅の子は不満げに黙って足をぶらぶらさせるだけだったし、要領の悪い子はおろおろするだけだった。

 体制と戦うならば、集団の力が必要である。理不尽なルールを変更したいなら、まず賛同者を集めるべきである。そして私には理論があったが、カリスマがなかった。さながらエンゲルスを得られなかったマルクスのように。

 私は敗北し、絶対に正しいはずの私の思想が受け入れられず、理不尽な体制によって圧搾される屈辱に塗れながら鶴を折り、心にもないメッセージと名前を書き入れた。ご卒業おめでとうございます。途中でご卒業と画数の多い文字を書くのが面倒になり、おめでとうございますとだけ書いた。

 しかし、なぜバレたのか。鶴の数なんて山になっていればバレやしないだろうと高をくくっていた覚えがある。だが……思い返すと、私は折りに触れ「は~~???あんなん折らね~~~!!」と吹聴していた覚えがある。まさに身から出た錆。

 革命は、その決行の時まで秘するべし。体制に与し人の自由を奪う秘密警察や、自由を進んで差し出す体制の飼い犬たちがどこに潜んでいるかわからないのだから。

 余談だが、社会における必要性は理解しているが、自分では就きたくない職業が3つある。ひとつは医者、ひとつは葬儀屋、ひとつは教師。前2つは他人の不幸が飯の種だからであり、最後の1つは、自分のようなクソガキを教えると思うと気が狂いそうになるからである。

 

■シン・ウルトラマン

 楽しみだね。

 最新予告編の山本耕史演じるメフィラスにゾッとしたりしている。というのも、山本耕史は不気味な圧のある人間を演じさせたら当代一の俳優である。直近で一番のハマり役は、きのう何食べた?の小日向さんだと思っている。顔のいい怠け者で自分勝手なゲイをジルベールと呼んで扶養(養育?保護?)する、不気味な圧のあるゲイの男である。これが怖い。

 センシティブな話題だが、つまるところ我々シスジェンダーヘテロセクシャル、普通の日本人、まあ何でもいいが、多数派の側の人間は、少数派の人間の持つ雰囲気を、違和感として、敏感に感じ取る。インターネットによってそういった違和感は次々と可読化されており、"チー牛"もまたそのひとつだ。まあチー牛はマイノリティと言うには多すぎるのであれだし、私だって多分にそちら側である。

 ともかく、山本耕史の圧が、人間でない存在を演じるにあたって”ハマる”ことが、恐ろしいのである。理性によって克服できない根源的な差別感情が可視化され、人と人は結局分かり合うことはできず、生理的な嫌悪を克服する唯一の方法は距離を取ることなのだと突きつけられているかのようだ。いや、実際そうだし、異星人(外星人)の表現としてベストなんだけど、距離を取るしかないという考え方は一歩間違うと相模原障害者施設殺傷事件の植松聖の肯定に繋がりかねないし、精神科病棟を社会から切り離したことをも肯定するし、つまり差別を区別と積極的に混同して分断を煽る考え方であり……こういうことへの態度は一生考え続けるか一切考えないかの二択であり、前者のほうがマッチベターなのは言うまでもない。

 

■部屋の掃除

 終わる気がしない。早く椅子に座りたい。