101 - 202312, 202401記録

 適性やスキルセットを一切考慮しない非人道的な異動に伴い心身に猛烈なストレスがかかり、また1月はいきなり時間外労働時間が45時間を余裕で越えたため人生が破壊されつつある。その部署に入った社員が必ず3年以内に退職する常時大炎上部門であり、慢性的な業務過多と過去の成功例にだけ目を向け(これまで大丈夫だったから大丈夫でしょ、前は優秀な人たちがいたけど今はいないからな~仕方ないな~~、なんで誰も残ってないんだろ、わかんないなあ…)、「賢者は失敗に学び、愚者は成功に縋る」を地で行き、意志決定の場から現実が消滅して改善へ向けたモノの投資を怠り、人的投資の逐次投入で単3電池のように人を使い捨てることで正常を装う環境である。すなわち、3年前に交換した電池が切れた(先任がメンタルブレイクで退社した、同時に後追いで数名の退職者が出た)ので新しい電池を急いで入れる必要が生じ、しょうがない、お前が行け!と白羽の矢が立ったのだ。完全に貧乏くじである。何かしらの精神疾患に苦しめられる数年後の自分がはっきりと見えるため、早いとこどうにかしなければならない。前部署の時、あまりに酷いので過去にせめてこれはなんとかしろよ、できるだろとその大炎上部署の運営に口を出したり、経営者にお前が一番自分の目で見るべきはあそこだよ、浄化された報告を会議で聞いて満足してんじゃねえよ的に直言したこともあり、こんなことなら黙っとけばよかったなとか、自分が女だったら絶対この異動なかったなとか様々なことを考える。

 

■今月+先月のヘッビロッテダヨーミュージック

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 12月は忘れらんねぇよばかり聴いていて、1月はyonigeのアルバムやSaucy dogのミニアルバムをヘビロテしていた。

 

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 どうしても1曲ご紹介してえのがこれ。2014年に京都で結成され、2018年から東京に活動の場を移していたインディーズバンド・ベランダの6年ぶりの新曲である。「京都から来ました、ベランダです」の挨拶がその筋にはちょっと有名だが、最近は細々とライブ活動をしているだけで新曲のリリースが途絶えていた。様々なインディーズバンドと同じくこのままメンバーのライフステージ移行とかをきっかけに解散してしまうのかな……と思っていたところの新曲でとても嬉しい。シンプルだけど情景がありありと浮かぶ歌詞を脱力系のボーカルが歌い上げるテイストはこれまで通りのベランダで、しかし時を経て「でたらめくらいが楽しい」「また振り出しに戻る」という歌詞が刺さる。素直すぎず痛すぎず、かつてと同じいい具合のサブカル感の中にほどよい大人の余裕も感じられるのがたまらない。

 

■観た

 異動の影響で気が沈み、また心身の余裕もなくなったので、今後は映画館に行く頻度も激減することが予想される。

・首

・私がやりました

仮面ライダーTHE WINTER MOVIE ガッチャード&ギーツ 最強ケミー★ガッチャ大作戦(以上12月)

・カラオケ行こ!

・アクアマン  失われた王国

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM

・哀れなるものたち(以上1月)

 

 メッチャ減ってる、減りまくり。

 ガンダムSEED FREEDOMおもしろかったね。ファウンデーションは結構ちゃんとファウンデーション(第2の方)だった。しかし銀河帝国再興=人類が繁栄を取り戻すために精神感応力を使って1000年前に立てた計画に沿うよう世界を裏から操るような設定だった第2ファウンデーションガンダムSEEDの世界で翻案されると高潔な英雄に催眠術をかけて戦犯へと堕落させるような描写になってしまうのは少し惜しいなと思う。SFの世界にも流行廃りがあって、今はAIであるようにガンダムSEEDの頃はヒトゲノム計画やクローン羊に影響された遺伝子ネタブームだった、というか、廃れ始めた遺伝子ネタブームの最後の大ヒットがガンダムSEEDだったような記憶がある。DESTINYの頃にはハイプサイクルの幻滅期で、だからデスティニープランが視聴者の目にアホっぽく映ったのかもしれない、などと思い出しつつも、映画はメチャクチャ楽しく観た。なんだよあのアスラン・ザラ。カッコよすぎだろ。

 

■読んだ

・ジョナサン・ゴットシャル『ストーリーが世界を滅ぼす――物語があなたの脳を操作する』

・友利昴『エセ著作権事件簿: 著作権ヤクザ・パクられ妄想・著作権厨・トレパク冤罪』

・小川哲『君のクイズ』

アイザック・アシモフ『第二ファウンデーション銀河帝国興亡史〈3〉』

・伴名練(編)『日本SFの臨界点[怪奇篇] ちまみれ家族』

・クラウディア・ゴールディン『なぜ男女の賃金に格差があるのか:女性の生き方の経済学』

・澤村伊智『アウターQ 弱小Webマガジンの事件簿』

 

 ノーベル経済学賞クラウディア・ゴールディンの著書が面白かった。エリートについてひどい差別が概ね解消された現代においてもなお男女の賃金に差が生じるのは女性と女性の間、子持ちとそうでない人の間に差が生じているからで、子供を持つと女性が仕事をセーブしがちであること、さらに長時間の労働によって単位時間当たりの賃金が上がる(グリーディジョブ)ことから夫婦がケアの負担を分担するよりも一方に寄せる方が合理的になることが原因、的なことが論じられている。専門性とマニュアル化・分業化が両立している(グリーディジョブでない)例として薬剤師が挙げられていた。自分の腹から出てきたものに時間を注ぎたくなるのは当たり前だし、一方で専門性とマニュアル化・分業化がどんな業界でも両立可能とは思えないし、これどうにもならないんじゃないっすか?

 

■徘徊

 年末年始を使って姫路~尼崎~神戸へ行ってきた。最大の目的は年始から解体されるというかんなみ新地最後の姿をこの目で見ることで、せっかく兵庫県に行くしついでに姫路城とか見ておくかっていう旅行である。

 昼・昼・夜。いらっしゃいませの看板が切ない。往事は飛田新地のようないわゆるちょんの間形式で営業していたらしく、間口の狭い建物が一区画に密集している。阪神尼崎の駅前から商店街を抜けた先に位置しており、商店街は駅からパチ屋・ファストフード→飲み屋→スーパー・個人商店→かんなみ新地という順番になっていた。訪問したのは大晦日。もちろんエロいことする場所としてはほぼ完全に死んでおり、女の子はいない。しかしやり手ババアらしき人の姿はちらほら。猫に餌をやる老婆がいた。ちょんの間の受付だったのだろう1階で地元の老人たちを集めてスナックのようなことをしている店が一つあり、暗い路地に明かりを投げかけていた。それとなぜか沖縄そばの店。

 年始には神戸新聞などから解体の開始が報じられており、気合い入れて足を運んでおいてよかった。

 尼崎市が順次物件を取得して解体するのだとか。似たような事例で知られる横浜伊勢佐木の黄金町の置屋街は現在アートギャラリーや狭小住宅に作り替えられており、まあ、あんまり流行っていない感じだった。任天堂創業者一族の資本が入るという京都の五条楽園は一体どんな姿になるのだろう。負の歴史を消したい気持ちはわからんでもないけど、痕跡が見えなくなるまで浄化してしまえという乱暴なやり方には首肯できない。保存して資料館を作れと言うつもりはないけど(やっているところはある)、この世に黒塗りしていい事実などないわけで。ああだこうだと考えながらそのへんの飲み屋でホルモンとモダン焼きを食いながらシャリキンを飲(や)って、宿に戻って紅白歌合戦を見て2023年は終わった。

 尼崎に行く前に姫路にも行ったのだけど、せっかくの姫路、城を見るだけでは勿体ないので赤線地帯跡へ足を運んだ。梅ヶ枝という場所で、姫路駅からは歩いて30分くらいだったと思う。帰りは疲れてバスに乗った。

 エリアの入口は見事なS字カーブになっている。

 

 ネットには数軒の写真が上がっているが、自分が今回(2023年末)確認したところ、現存する遺構は町の集会所になっている建物の隣にあるこれだけである模様。素晴らしい保存状態だった。

 

 これはエリア北側の川で見つけた風情ある光景。

 その後は尼崎から神戸へ移動してコミケ帰りの戦士(彼は絵を描いたら飲酒をしてもいいとする縛りを設けて飲酒制限と画力向上を成し遂げようとしており、不可思議な経緯で自分が彼の飲酒・描画収支を監理監督している)と会って異人街を練り歩き、そして帰りの新幹線に乗車中に石川の地震が起こった。一度訪問したことがある金沢市茶屋町あたりの遊郭遺構が真っ先に心配になったが、輪島市の方で街の景観に貢献しているとして市の指定を受けて保存されている元遊郭の建物が倒壊してしまったらしい。災害はよくない。

 

■プラモデル

 デミバーディングとデミトレ武器セットをパチ組し、ザウォート・ヘヴィをバラして組み込んだりして最強デミバにしようかなと思っていたら1月が終わっていた。一方HGライジンフリーダムガンダムと水星の魔女拡張セットが届いた。もう終わりだよ終わり、積む場所がない。

 

■かつや

prtimes.jp

 食べてきた。

 申し訳程度に添えられたかまぼこに圧倒的年始を感じる。飛ばしてるねえ……

 

■資格

 年に一度のつらい風習、TOEICを受験した。異動の影響でやる気が地に落ちており、前回(835)からどこまで落ちるか楽しみである。今月はなんだか資格フィーバーで有機溶剤作業主任者の資格も取った。労働安全衛生!労働安全衛生!労働安全衛生!(フェードアウト)